30代の投資デビュー、どうすればいい?

 先日、とある経済誌の取材を受けて「30代、初めて投資をするならどんなステップで行えばいいか」というコメントをした。

 とてもいいテーマだ。投資をスタートする層は今も、そしてこれからも常に存在する。

「新人さん」をフォローすることができず、ベテランだけが楽しげに会話している業界には未来がない。できれば投資の世界は常に初心者に門戸を開いている世界であってほしい。

 さて、記事は記者と編集部の考えに基づいてまとめるものであるし、他の方のコメントもある。内容について大きく不満があるわけではないが、本連載で改めて、「ヤマサキ流・30代投資デビューの5ステップ」を整理してみたいと思う。

 5ステップを説明する前にまず、基本的なスタンスを2つ示しておく。

「誰でも実行可能であること」
「できるだけ日々の負担が低いこと」

 投資レクチャー本の多くが、学習とマーケットウオッチに多くの時間を割くことを求めるが、これは過剰な負担だと私は思う。社会人として働き、また家族人として家事や育児に時間を割く、ごく普通の人ができる範囲でなければ、投資は広く国民のものとはならない。できるだけ負担は軽くする必要がある。

 もちろん運用成績としても悪くないものとならなければいけないが、リスクと手間に見合うリターンが得られるかどうかも考慮したつもりだ。