シティグループ

シティグループ(ティッカーシンボル:C)が第4四半期決算を発表しました。EPSは予想$1.12に対し$1.14、売上高は予想172.6億ドルに対し170.1億ドルでした。売上高成長率は前年比-8%でした。

グローバル・コンシュマー・バンキング部門売上高は+2%の80億ドルでした。北米が+5%で全体をけん引しました。営業費用は前年比±0%の44億ドルでした。為替要因を除いた営業費用は+3%でした。コストコの融資ポートフォリオを買収したことが、営業費用が増えた主な原因です。当面の間、コストコから買収したビジネスは先行投資を必要とし、収益への寄与はしばらく先になると思われます。

シティグループはメキシコにシティグループ・バナメックスという商業銀行を持っています。これはメキシコではトップクラスの銀行で、シティクループはメキシコの事業にとても肩入れしています。しかしドナルド・トランプは保護貿易主義を打ち出しており、それにより一番、悪影響を受けるのはどうやらメキシコになりそうです。このためシティグループの戦略には懐疑的な投資家も多いです。

一方、インスティチューショナル・クライアント・グループ部門売上高は+11%の83億ドルでした。うちマーケッツ&セキュリティー・サービス部門は+24%でした。

バンキング売上高は+1%の43億ドルでした。アドバイザリー売上高は-2%の2.96億ドルでした。債券引受フィーは+4%の6.48億ドルでした。株式引受けフィーは-8%の1.9億ドルでした。債券部門売上高は+36%の30億ドルでした。顧客の売買活動の活発化とスプレッド取引のマージン拡大が寄与しました。株式部門売上高は+15%の6.94億ドルでした。デリバティブの好調が寄与しました。

ウエルズファーゴ

ウエルズファーゴ(ティッカーシンボル:WFC)の第4四半期決算はEPSが予想$1.00に対し96¢、売上高が予想223億ドルに対し216億ドルでした。売上高成長率は前年比±0%でした。

純金利収入は+7%の124億ドルでした。総資産利益率は1.08%でした。株主資本利益率(ROE)は10.94%でした。

融資残高は前年比+6%の9,641億ドルでした。預金残高は前年比+6%の1.3兆ドルでした。貸倒引当金は前年比-3%の8.05億ドルでした。

純金利マージンは5ベーシスポイント改善し2.87%でした。大手銀行の中でいちはやく純金利マージンの改善が顕著に見られた点は注目できると思います。

一株当たりブックバリューは-2%の$35.18でした。一株当たりタンジブル・ブックバリューは-2%の$29.25でした。

ウエルズファーゴは不正口座開設問題を是正するため、新しいパフォーマンス評価システムを発表しました。

そこでは先ず数値による営業目標を一切廃止しました。そしてカスタマー・フィードバックを個々の行員の成績評価の中心に据えました。

今後は、顧客サービス、得意顧客との関係強化、リスク・マネージメントなどを基準にボーナスを決める方針です。

また行員の士気を上げるため、賃金を+12%引き上げました。行員の初任時間給は地域により$13.50~$17.00とまちまちですが、これらは全国最低賃金$7.25を上回る水準です。