今週の指標:NYダウ平均株価

 先週は、高値圏での警戒感が強く、悪材料に大きく反応する相場になりました。

 週半ばの1月27日(水)は、ヘッジファンドの空売りが多い「ボロ株」が急騰し、投機的な色合いが強くなり、損失を受けたヘッジファンドが投売りをし、NYダウは▲633ドルと大幅下落。28日(木)は+300ドルとリバウンドしたものの、週末の29日(金)は、スマホ証券アプリ「ロビンフッド」を運営する、ネット証券のロビンフッド・マーケッツが急騰銘柄の売買制限をしたかと思うと、すぐにこれを緩和。ファンドなどが市場の混乱を懸念し、NYダウは▲620ドルの2万9,982ドルと昨年12月14日以来の3万ドル割れとなって、チャート(柴田罫線)では1回目の売り転換が出てきました。11月13日の2万9,203ドルを切ると調整が長引く可能性があります。

 今週のNYダウ平均株価は、引き続き、ロビンフッドの動きに示されたように投機の過熱状況や流動性リスクに注意が必要となります。

 一方で、ワクチン普及が進めば相場にはプラス要因となります。ただし、雇用情勢は新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないために、経済活動が停滞しているままとなっています。