株価が大きく上昇するとボラティリティーが高くなる

 株価が大きく上昇してバブル気味になった場合の特徴の1つとして、「ボラティリティーが高くなる」という点があります。

 ボラティリティーとは、資産の価格の変動率のことで、ボラティリティーが高くなるということは、値動きの上下の変動が激しくなることを表します。

 実は株式投資に限らず、投資の世界ではボラティリティーが高くなり過ぎると、利益を得にくく、損失が大きくなる恐れが高まります。あまりマーケットが荒れるのも考えものということです。

 事実、ビットコインは400万円超えを果たしたと思ったら、1月11日には80万円以上急落するなど、日々の値動きが非常に激しいのが暗号資産の特徴です。

 株式も、ここから短期間でさらに大きく上昇すると、個別銘柄の中には毎日のように10%以上変動するようなものが増えてくるはずです。

ボラティリティーが高いと売買のタイミングがつかみづらい

 ボラティリティーが高くなれば、上げ幅が大きくなるのだから良いのではないか、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、一般的にボラティリティーが高くなると、利益を上げづらくなるのです。なぜなら、売買のタイミングが非常につかみづらいからです。

 ボラティリティーはバブル時の他、株価急落時にも高くなります。昨年2020年3月のコロナ・ショックのときのことを覚えているでしょうか? ほとんどの株が急落し、ビックリして売ったら、その翌日は大幅高でスタート。「すわ反発か」と慌てて飛び乗ったら、翌々日はまた株価急落……。こんな日々が続いたのです。

 バブルが進展すると、これと似たような動きになるため、タイミングよく売って、また買い直して……ということがやりにくくなります。

 そのため、筆者は暗号資産については長期保有を基本としています。これは、暗号資産はもともとボラティリティーが極めて高いため、タイミング良く売買をして利益を得ることがとても難しいからです。

 また、投資している金額がそれほど大きくないため、「最悪ゼロになっても良い」と割り切ることができているからです。