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「[動画で解説]ジャック・マーはいまどこで何をしている?アントの行方と共産党の真意」
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ジャック・マーはいまどこで、何をしているのか?
「ジャック・マー(馬雲)はいまどこにいるのですか? 生きているのですか?」
年末年始にかけて、マーケット関係者から最も頻繁に聞かれた質問です。
2020年11月、マー氏が創業したアリババ社の傘下にあるアントフィナンシャルの史上最高額によるIPO(株式の新規公開)が突如延期(詳細記事はこちら)。また、IPO前夜に物議を醸した10月24日の上海でのスピーチ後、マー氏が公の場に姿を見せていないことから、市場や世論ではさまざまなうわさや臆測が飛び交ってきました。
冒頭の直接的な問いかけは、マー氏本人の去就や生存という次元を超えて、「独占禁止法」違反で当局から調査を受け、罰金が科されたアリババ、上場“復帰”に向けて、当局からの「指導」を受け、現在ビジネスモデルの刷新を迫られているアントの今後がどうなるか、より根源的にいえば、中国当局が民間のIT大手、ネット金融、プラットフォーム企業をどのように扱うか、その過程で、海外投資家たちの目をどこまで気にかけるのか、といった関心を体現しているといえます。
マーケットという本来的にクロスボーダーの産物を、中国当局がどこまでグローバルスタンダード(世界基準)で見て扱うかという、今後における中国市場の在り方、中国経済の成長の仕方にまで関わってくる重大なテーマです。