今週の予想

バイデン米政権の追加の大型経済対策を好感し、堅調な動きが続く可能性

 今週は、先週末にバイデン次期米大統領が大型の追加景気対策を発表し、NYダウ平均株価は3日連続の史上最高値更新となったことで、日経平均もこの流れを受け、堅調な動きが想定されます。トランプ米大統領の横やりによる政治情勢の不透明感も解消し、経済指標も好調なので米長期金利が上昇し、ドル買い、株高となっています。

 ただし、長期金利がどこまで続くのかは限定的といえます。新型コロナウイルスの再拡大で、景気減速の懸念は根強く、そのためにFRB(米連邦準備制度理事会)による金融緩和の長期化観測が、さらなるドル高を抑制する可能性があります。

 1月15日発表の米12月小売売上高は前月比減少が予想されており、個人消費の弱さが鮮明になれば、製造業の業績回復ペースの鈍化が懸念された場合は、株価の下押し要因となり、長期金利も反落して円高方向となる可能性もあります。

 上述のように米政治情勢の不透明感が後退して、バイデン次期大統領の追加大型経済対策発表で米株が上昇しており、日経平均も連動することになります。

 特に12月の景況指数は製造業および非製造業ともに大きく予想を上回っており、株価の上昇要因となっています。

 しかし、上昇は目先一服してもおかしくないところにきています。キッカケがあるとしたら個人消費の悪化から、米長期金利が下落して、ドル売り・円高となり、株価を下押しするという場合になります。

 目先は「全員参加型」の強気相場となっており、1月20日の大統領就任式までは、楽観ムードが続く可能性があり、その後は要注意となります。