新型コロナウイルス、終息の目安は?

米国の動き

 一方、昨年の暮れに新型コロナウイルスのワクチンが相次いでEUA(緊急使用承認)を取りつけた件ですが、既にワクチンの投与は始まっています。

 残念ながら「2020年のうちに2,000万人に投与する」という計画の4分の1に相当する500万人しか、いまだワクチンを注射されていません。

 当初計画よりずっと出遅れた理由は、各州の受け入れ態勢が予算の関係で十分に整わなかったことなどによるといわれています。

 今後、注射は徐々にスピードアップしていくと考えられています。その一方で、新型コロナは現在、猛威をふるっており、一刻たりとも無駄にはできません。

欧州の動き

 欧州に目を転じると、米国に輪をかけてグズグズしたスタートになっています。

 このようなペースでは、当初言われていた「2021年の後半に集団免疫が成立するだろう」という観測は、どんどん実現可能性が遠のいてしまいます。

 それは何を意味するか? といえば、皆がワクチンを打ち、マスクを外して、普通の生活に戻れるシナリオが望み薄になるかもしれないということです。

 ひょっとすると今年中に新型コロナを終息させることはムリで、今後数年にわたって新型コロナと背中合わせで生きていくシナリオも、想定しておかなければいけないかもしれないのです。

 すべてはここ数カ月の医療関係者の頑張り、ならびに国民の協力にかかっています。