2021年・筆者はどう行動するか?

 もともと筆者は将来の株価を予想することはしません。予想して外れた場合、大きな損失につながりかねないからです。

 また、ファンダメンタルズのみで株価の先行きを判断することもしません。ファンダメンタルズのみでの分析だと、今のようなバブルに乗れなくなりますし、逆に〇〇ショックのような大幅下落時に逆張りで買い向かってしまい、大きな損失を被ってしまう危険があるからです。

 あくまでも株価の波、トレンドに逆らわずに、そのままついていくという自然体の投資行動を引き続きしていきます。

 上昇トレンド転換直後の銘柄を買い、上昇トレンドが続く限り保有継続して利益を伸ばします。下降トレンドに転じた保有株は速やかに売却し、下降トレンドが続く限り新規買いは控え、損失の極小化を目指します。

 また、2020年のような動きが継続するのであれば、銘柄による株価の値動きもマチマチになることが想定されます。特に、今のようにNT倍率の上昇が続くようであれば、個人投資家が好む個別銘柄はサッパリ……という展開も大いに考えられます。

 したがって、業績が好調である成長株を引き続き中心に据えたうえで、年末にかけて上昇していた景気敏感株や、日経平均株価への寄与度が高い銘柄にも買いを入れます。さらに、日経平均株価そのものの上昇の恩恵を受けられるよう、日経平均先物にも投資します。

 筆者は先物取引やオプション取引も行っていますが、先物取引には抵抗がある、という方は、日経平均株価に連動するETF(上場投資信託)などでもよいと思います。

 引き続き、上昇トレンドの強い株を買って保有して利益を伸ばし、下降トレンドに転じたら速やかに売却して大きな損失を回避する、という大原則に沿って2021年もしっかりと成果をあげていきたいと思っています。

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 筆者の最新刊『お金偏差値30からの株式投資』が扶桑社新書より発売となりました。

 この本は、「トウシル」や楽天証券ウェブサイトにて筆者が11年間、550回超にわたり連載したコラムから、株式投資で成功するための知識やエッセンスをまとめ、必要に応じて加筆修正した上で1冊にまとめたものです。

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