2021年の展望:バブル継続も崩壊もあり得る

 では、筆者は2021年をどのように考えているかというと、バブル継続もバブル崩壊も両方とも大いにあり得るとみています。

 現在のバブル相場は、世界規模での金融緩和により引き起こされていることは言うまでもありません。景気はボロボロ、でも日経平均株価は30年ぶりの高値更新です。

 もし金融緩和が継続したり、さらなるコロナまん延で追加的な緩和が行われた場合は、引き続き株価は堅調に推移し、バブル継続と見ています。

 一方、特に米国が金融引き締めに転じた場合は、株価が大きく下落する可能性が高いです。

 では、米国が金融引き締めに転じるとすればいつかといえば、新型コロナウイルスの感染が終息を迎え、景気が実際に回復してきたときだと思います。

 個人投資家の中には、景気が実際に回復してくれば、さらに株価が上昇すると思っている方も少なくないかもしれません。しかし、そもそも現段階で株価と景気とはリンクしておらず、世界各国の金融政策により株価が変動しています。

 したがって、景気がどれほど回復しようが、金融政策がこれまでの緩和から引き締めに転じれば、株価にとってはかなりのマイナスインパクトになるのではないかと感じます。

 くれぐれも、「景気が回復しているのに株価が値下がりしているなんておかしい!」と株価が下落する中で、逆張りで買い向かわないようにしましょう。