日経平均は直近高値を超えるも、その後失速

 先週末12月25日(金)の日経平均は2万6,656円で取引を終えました。前週末終値(2万6,763円)からは107円安となり、週足ベースで再び反落しました。海外市場がクリスマス休暇で薄商い傾向の中、小幅に下落した格好です。

 泣いても笑っても、2020年相場は残り3営業日となりました。毎年この時期になると、「掉尾の一振(とうびのいっしん)」と呼ばれる年末株高の有無が注目されますが、果たして今年はどうなるのでしょうか?

 まずは、いつもの通り、足元の状況から見ていきます。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2020年12月25日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 あらためて先週の日経平均の動きを振り返ると、25日移動平均線への「寄せ」から「攻防」へと推移していきました。

 結果的に、週末25日(金)の取引終了時点の株価は25日移動平均線上をキープしており、堅調さもうかがえるのですが、気になるのは週初21日(月)のローソク足です。実は、この日の取引時間中の高値(2万6,905円)は、直近高値(12月7日の2万6,894円)よりも高くなっています。また、5日移動平均線と25日移動平均線とのデッドクロスも実現しそうになっています。

 つまり、直近高値超えを達成したにもかかわらず、その後の展開が失速していったわけです。冒頭でも触れましたが、例年のこの時期はクリスマス前で薄商いとなりやすい他、最近のコロナ感染者の増加傾向、そして、コロナウイルス自体の変異への不安などが重なったことが相場の重しになったと思われます。その一方で、下値については、直近安値(12月8日の2万6,327円)まで下落することはなく、売りに押されるというよりは、膠着(こうちゃく)感を強めている格好です。