6:好景気のドル安がくる

 2021年の後半までには一般市民にもコロナワクチンが行き渡ることからこれまで外出を控え、貯蓄を優先していた人々は一気に街に出るでしょう。それは2021年後半になるほど景気が良くなることを示唆しています。

 しかし、FRBはその場合でもすぐに利上げはせず、わざと長期にわたって低金利を維持することで、まず雇用がグイグイ戻ってくることを確認すると思います。

 すると、政策金利は景気の実勢に比べて緩めに設定されることになるので、それは通貨安を招きやすく、「好景気のドル安」がくる可能性があるのです。

7:ゴールド、仮想通貨、コモディティーが見直される

 金利が安いと銀行預金をしていても、たいした利子はつきません。国民はより有利な投資対象を求めて資産を分散しはじめることが予想されます。

 ゴールド、仮想通貨、コモディティーなどはその流れの中で資金が流入しやすい原資産だと思います。

 特に仮想通貨はSEC(米国証券取引委員会)がICO(新しい仮想通貨を出すことによる資金調達)を厳しく取り締まっている関係で需給関係が改善しています。その意味で見直されやすいといえます。

8:新興国株式が人気化する

 米国の投資家はドル安が予想される局面では海外投資に積極的になります。中でも新興国への投資は一番振幅が激しいことで知られており、ニュー・マネーが新興国株式に向かうシナリオが予想されます。

 メキシコ、ポーランド、韓国、トルコなどのマーケットは割安感が強いです。