背景と目的:スマートシティ化を目指す上田市の「デジタルコミュニティ通貨実証実験」

 人口減少や少子高齢化の進展、頻発する大規模災害、新型コロナウイルスの影響など顕在化する様々な課題への対応と、未来に向けた新たな価値を創造するため、最先端技術の活用は行政にも急務となっています。上田市では、最先端技術・デジタルツ-ルの活用を図ることが、市民の利便性、業務の効率化、財政負担の軽減などにつながると考え、令和2年度よりスマートシティ化を推進してきました。本年10月1日からは、公共交通にQRコード決済を導入した実証実験が始まっています。

 本実証実験では「まちのコイン」を活用した「もん」(上田市の通貨名)を市内の商店を中心に2021年2月1日(月)から導入する予定です。地域振興券などと異なり、AppStoreおよびGoogle Playで誰でも「まちのコイン」アプリをダウンロードできるため、上田市内だけではなく市外の方にも「もん」をご利用いただけます。

今は、インターネットの普及により日本中どこからでも手軽に商品が購入でき便利な一方、地域内消費が昔のように循環、維持できず、地域経済が衰退することも多く、上田市も例外はありません。 本実証実験では、人と人が仲良くなる「まちのコイン」を活用することで、昔からある“馴染みの店”、“お得意様”、“御贔屓に”といった情緒的な気持ちを喚起させ、市民同士や市民と商店との新たな地域交流が生まれ、商店振興に発展することの検証を目的としています。