大きな利益を目指すのか、大きな損失を回避するのか

 この二つの選択肢は、多数の銘柄に分散して投資できるだけの資金がある場合も同様ですが、資金が小さい方こそ真剣に考えるべき問題です。

 最悪、投資資金がゼロになっても良いから大きな利益を目指したいのであれば、投資する銘柄数を絞って、(1)の選択肢を取ることになります。その結果、決算発表がよい内容のものであれば、株価の大きな上昇により資産の急拡大も可能です。

 大きな利益よりも大きな損失を避けたい、かつ多数の銘柄への分散投資ができない、というのであれば、決算発表を控えた銘柄の保有は控えるのが無難です。これにより、決算発表後に株価が急落してダメージを被ることはなくなります。一方で、決算発表の内容が良く、株価が急騰するケースには、おのずと乗れなくなります。

決算内容やその後の株価の動きを予想するのはNG!

 個別銘柄の決算の内容や、その後の株価の動きを予想して行動することは避けるべきと筆者は考えています。

 決算発表後に株価がどう動くかは、まさに神のみぞ知るところだからです。

 例えば、筆者が保有していた株で、2社とも決算内容はおおむね良好、今期の業績予想も当初会社が発表したものとほぼ同じ、というものがありました。でも、そのうちの1社は株価が急上昇しましたが、もう1社は株価が急落しました。なぜこのような株価の動きになったのか理由は、さっぱり分かりません。

 さらに、好業績間違いないと思って、下降トレンドにもかかわらず株を保有して決算を迎えた結果、予想通りの好業績だったにもかかわらず株価は急落……ということも頻繁にあります。

 要は、各社の決算の内容、というよりは、その決算の内容によって株価がどう動くかを事前に予想することが不可能だ、ということです。

 予想が外れたら大きな損失につながりかねません。自らの予想に頼って行動するのはぜひ控えるようにしてください。筆者は、決算発表直前の銘柄の買いを控える他は、いつもどおりのルール、25日移動平均線を超えたら買い、割り込んだら売り、ということを守って行動しています。