日経平均の2万5,000円超えは妥当な株価水準と言える
続いては株価水準についてです。
■(図2)日経平均(日足)とギャンアングル(2020年11月13日取引終了時点)
上の図2も前回紹介したギャンアングルです。
2つのギャンアングルが描かれていますが、3月19日を起点とする赤いギャンアングルは、「コロナ・ショック後からの戻りトレンド」、昨年8月26日を起点とする青いギャンアングルは、「コロナ・ショック前のトレンド状況」を表しています。
先週の日経平均は青いギャンアングルの8×1ラインを上抜けてきました。つまり、コロナ・ショック前のトレンドの線を超えたわけです。
実際に、先週は米ファイザー社と独ビオンテック社が共同開発する抗コロナウイルスワクチンの検査結果が予想以上の良好なものだったと報じられ、コロナ克服後の経済回復を「先取り」する格好で株価の上昇に弾みがつきました。日経平均が一気に2万5,000円台に乗せたのもこのタイミングです。「コロナ克服への期待」という織り込んだ材料から見れば、日経平均の2万5,000円超えは株価水準として妥当と言えそうです。
とはいえ、前回のレポートでは、「青いギャンアングルの8×1ラインと、赤いギャンアングルの3×1ラインが交差するのは大体2万5,500円辺りの株価水準」としていましたので、株価の上昇ピッチは想定よりもかなり早いと言えます。
そのため、株価上昇のスピード調整や上昇一服の可能性は先週よりも高まっていると言えます。