1冊完結がお勧め!初心者が読むべき本

──ここまで投資信託、ETF、個別株と順にお伺いしましたが、最後にもう1つ、お聞かせ下さい。仮に個別株には手を出さないにせよ、ある程度は投資のことを知っておいたほうがいいと思うんです。そこで、まったくの初心者はどうやって勉強したらいいかアドバイスをお願いできますか。

 まずは1冊でいいから、本を読んでみることでしょうね。

──例えばたりたり社長さんご自身の本ですか?(笑)。

 そりゃあ、僕の本を読んでもらえるとうれしいですが(笑)、ほかにもいい本はたくさんあります。

──『ウォール街のランダム・ウォーカー』『ピーター・リンチの株で勝つ』『オニールの成長株発掘法』…。名著となると、このあたりですかね。

 それらはたしかに名著ですから、いずれ読んでみるといいでしょう。でも、最初は避けたほうがいいと思います。まったく知識がない人には難しいので、途中で投げ出してしまって、投資へのモチベーションも落ちてしまいそう…。僕も半分くらいしか読んでなくて、しおりが挟まったままの名著が何冊か積んであります(笑)。

 私がおすすめするなら、まずは人気投資ブロガーである水瀬ケンイチさんの『お金は寝かせて増やしなさい』を挙げます。僕は投資の王道は、インデックス投資だと思っています。長期にわたってインデックス投資を続けることで、資産を形成していく。この本は、そのことをわかりやすく説明しているので、初心者の学びを加速させてくれます。

 また、カン・チュンドさんという方が書かれている『ETF投資入門』を勧めます。その名の通り、ETFの入門書なので、今日ETFに興味を持ったという人はぜひ読んでみてください。ただし、これは水瀬さんの本に比べたら、初心者には少し難しいかもしれません。知らない用語が出てきて、戸惑うこともあるでしょう。でも、わからない用語や文章が出てきたとき、自分で調べるというのは重要なことです。それを避けていたら、いつまで経っても進歩はありません。だから、あえてこの本を挙げます。

 ただ、この本の良いところは、途中難しい内容も出てくるのですがその中でも単語を含めた解説があるというところです。1冊できちんと理解ができるような書き方をされているのが、初心者にお勧めしたいポイントです。

お金は寝かせて増やしなさい
著者/編集: 水瀬ケンイチ
1,650円(税込)
発売日: 2017年12月06日
出版社: フォレスト出版
ETF投資入門
著者/編集: 姜忠道
913円(税込)
発売日: 2010年10月
出版社: 日経BPM(日本経済新聞出版本部)

──頑張って1冊読み終えても、すぐに忘れてしまったり、知識がなかなか身につかないという人も多いと思うんです。読んだ本を確実に自分のものにするには、どうしたらいいでしょうか?

 インプットしたことを、自分の言葉でアウトプットするのが一番だと思いますよ! 僕も学んだことが身につかないほうでしたが、ブログで、自分の言葉で発信するようになってすごく変わりました。その日、知ったことや勉強したことをブログに書くわけですが、そうすると、内容がしっかり頭に残るんです。ブログを始めなくても、TwitterでもInstagramでもいい。学んだことをノートに書き留めたり、パソコンでメモするだけでも違うはずです。

──ありがとうございました。

>>前編:初心者なら投信の次はETFがおすすめ!
>>中編:結局何を買えばいい?おすすめの米国ETF5選!