新政権のデジタル化構想を担う大手ベンダー銘柄に注目
──たりたり社長さんも、本当は個別株を買ってみたいのでは?(笑)
そうですね。ときどきそう思います(笑)。
──もし自由に買えるとしたら、たりたり社長さんだったら、どういう銘柄を選びますか?
パッと思いつくのは、アマゾンとアリババですね。どちらも内需が拡大している国の市場をガッツリ押さえているし、今後間違いなく拡大していくであろうクラウド事業でも大きな成果を出しています。また、今後を見据えても、自社が作り上げた巨大な経済圏の中で、デジタル貨幣を流通させるなど、新しい試みをいろいろと打ち出してくるでしょう。まだまだ成長が期待できますし、2銘柄とも期待していい銘柄だと思います。
──まずはやはり大型銘柄になりますか?
そうですね。例えばGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)銘柄は、どれも注目銘柄だと思います。買える立場だったら、買っているかも(笑)。
──今は知名度が高くない企業で、注目している企業はありますか?
中国に「好未来教育集団」という企業があります。進学から留学まであらゆる教育サービスを手掛けている会社です。中国では教育への関心がいっそう高まっていますから、飛躍的な成長を遂げる可能性があります。市場の拡大と企業単体の成長というダブルで期待できる銘柄です。
──たりたり社長さんは日本の銘柄には興味がないんですか(笑)?
そんなことはないですよ(笑)。投資信託やETFは米国の株式指数に連動する商品がベターだと思いますが、個別銘柄だと買ってみたいものもいくつかあります。
例えば、今、新政権が行政のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推し進めようとしていますよね。菅総理も明言しているので、間違いなく実現の運びとなるでしょう。そこで、注目しているのが、日本の大手システムベンダーです。とくにNECやNTTデータなどは、政府主導のプロジェクトに多く参加してきた、公的機関における実績が豊富な企業なので、今回の、日本の大がかりなデジタル化でも大きな役割を果たすと思います。そうなると、株価上昇が期待できると思っています。
──ほかには?
誰もが知る優良銘柄ですが、「キーエンス」は買ってみたいですね。営業利益率が同業他社の追随を許さないくらい高い水準ですし、今後も製造業のデジタル化などを背景に成長が期待できますから。しかもキーエンスは、社員へのボーナスが企業の営業利益と連動しているそうなんです。つまり、社員ががんばればがんばるほどボーナスが増える!というしくみを作っているのも、経営手腕のレベルの高さを感じますね!
──ただし、キーエンスは株価が半端なく高いですよね(笑)。
はい(笑)。だから、個人投資家の皆さんは、ぜひ買い時を探ってチャンスを待ってほしいです。