大統領選関連銘柄は?

 大統領選については、トランプ氏、バイデン氏、どちらが勝っても上昇余地がある銘柄を押さえておきたいところです。それは、クリーンエネルギーセクターであると考えています。

 バイデン氏は、気候変動に対処するための投資を進める見通しであり、太陽光や風力発電の設備投資に対する税制優遇や、電気自動車などへの支援を進めるとみられます。

 トランプ氏が再選した場合、一度調整するかもしれませんが、クリーンエネルギーの中でも、発電所関連の銘柄については、いずれ上昇するとみています。それは、太陽光や風力発電の需要自体は拡大する可能性が高いからです。

 太陽光や風力発電の発電コストは、この10年で大きく下がり、すでに化石燃料を燃やす火力発電よりも割安な場合が多いので、経済的な合理性の観点から、クリーンエネルギーが選ばれるケースが増えてくると考えられます。

 この恩恵を受ける企業としてまず挙げられるのが、「クリーンエネルギーの巨人」と言ってよいネクステラ・エナジー(NEE)です。

 同社はフロリダ最大級の電力事業と、クリーンエネルギー発電の二本柱で事業を展開しています。フロリダはこれからも人口増加が期待できるエリアなので、電力事業は今後も堅調に推移する見込みです。

 さらに注目したいのが、クリーンエネルギー発電の方で、規模はすでに世界最大級を誇り、米国のさまざまなエリアで全風力発電所などを開発・運営しています。発電した電力は、火力発電所の老朽化が進む電力会社などに販売しています。

 クアンタ・サービシズ(PWR)も良好な事業環境が続くとみられます。

 同社は、変電設備、再生可能エネルギー施設の設計とメンテナンスを手掛ける特殊工事請負会社です。顧客は電力会社で、近年は発電所の設備の老朽化が進んでいる上に、電力会社内の技術者の高齢化も進んでいることから、同社に対する工事の需要拡大が期待できる状況です。