足元の新サービス

 新サービスから特に注目している企業は2つあります。フェイスブック(FB)エヌビディア(NVDA)です。

 フェイスブックは、今年、オンラインショッピングサービスへ本格的に参入しましたが、それだけにとどまらず、将来的には、フェイスブック独自のポイントプログラムを立ち上げて、ユーザーを囲い込む可能性があります。

 直近のニュースでは、フェイスブック版のティックトックアプリと言われているReelsでも、オンラインショッピングをテストすると報道されました。これが実現できれば、フェイスブックやインスタグラムとはまた違う若い顧客層も、ターゲットの範疇に入ってくるでしょう。

 それに加えて注目しているのが、フェイスブックのマッチング機能、「フェイスブック デーティング」の動きです。時間はかかりましたが、規制の厳しい欧州でも、リリースを実現させました。感染予防のために人々が交流する機会が減る中で、利用者が増えている可能性があります。

 フェイスブックでは、メッセンジャーを使ったビデオチャット機能を提供し、自宅から気軽にバーチャルデートができる環境を整えています。

 エヌビディアは、「NVIDIA Maxine」というビデオ会議用のアプリケーションを発表しました。これはまだ、開発者向けに提供を開始するという段階ですが、仮に一般用にローンチできれば、ビデオ会議サービスの新しい主役になるポテンシャルを秘めています。

 AI(人工知能)を使ったデータ圧縮技術が使われており、AIに顔の動きを学ばせることで、目や鼻、輪郭といった特徴点の動きだけを切り取って、動きや表情を再現できるようになりました。

 実際の映像を送る場合よりも、大幅にデータ量を削減することができ、遅い回線や低いPCスペックが原因で起きていた、ビデオ会議中の不具合を減らすことができる見込みです。