マザーズ指数:高値更新後、達成感で失速。再び上値をトライできるか?

 続いて、マザーズ指数についても見ていきます。

■(図3)マザーズ指数(日足)の動き(2020年10月16日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週のマザーズ指数は、14日(水)の終値が1,365pとなり、終値ベースでの高値である2018年1月24日の1,355pを超えてきましたが、週末にかけては失速していきました。高値を更新したことによる達成感で売りが出たと考えられます。

 ここで気になるのは、マザーズ指数が再び上値をトライできるかです。図3を見ると、16日(金)時点の株価水準は、25日移動平均線からまだ距離があり、週末に下げたとはいえ、日足チャートで見た限りは相場が崩れた印象はありませんが、マザーズ指数は3月13日の安値(527.3p)から10月14日の高値(1368.19p)まで約7カ月で2.59倍となっており、上昇の大きさは何気に米NASDAQの1.8倍を超えているため、過熱感があるのも否めません。

 前回のレポートでも指摘しましたが、13週移動平均線乖離(かいり)率が高く、過熱感とされる水準を大きく超えても、2013年の「アベノミクス相場」初期の時のように、「スガノミクス」でさらに上昇する可能性もあります(下の図4)。

■(図4)マザーズ指数(週足)と移動平均線乖離率(13週)(2020年10月16日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成