ただ、週末にかけての分足チャートで見ると、特に16日(金)の値動きが荒っぽくなっていることが分かります(下の図5)。

■(図5)マザーズ指数(5分足)の動き(2020年10月16日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 株価の上げ下げが激しいということは、売りにあらがう買いがあることの証左であり、再び上昇に向かう余地がありそうですが、注意しておきたい点があります。

 16日(金)の取引終了時点でのマザーズ市場の時価総額上位5銘柄は、メルカリ、フリー、ラクス、弁護士ドットコム、BASEですが、それぞれのPER(株価収益率)をみると、メルカリとフリーが赤字でPERが算出できず、ラクスは156倍、弁護士ドットコムが1,113倍、BASEが933倍となっています。

 新興株市場は成長期待を織り込みやすく、ある程度の高いPERは、売上が伸びているあいだは許容できるものの、さすがに1,000倍前後のPERだと、期待を織り込み過ぎという見方が出ても不思議ではありません。

 だから今週下げるというわけではありませんが、「そろそろ感」があるのも事実です。いったん売りに転じると、かなりの下落となる恐れがあるため注意が必要です。