NYダウは2万8,000ドル台乗せの場面もあったが、やや減速気味

 また、先週の日本株のけん引役となった米国株市場の動きについても見ていきます。

■(図3)米NYダウ(日足)の動き(2020年8月14日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 NYダウ平均株価は、6月8日と7月15日の高値を結んだブレイクラインを上抜け、先週8月11日に2万8,000ドル台に乗せる場面を見せていますが、終値ベースでは2万8,000ドル台に乗せきれていないことや、11日以降の上値が伸ばせていないなどやや減速気味であることは気掛かりです。米国株が伸び悩んだ時に、企業決算が一巡した日本株の反応が底堅さを維持できるかも試されることになります。

 したがって、株価の上値への意識は強く、無理に見通しをネガティブにする必要はないものの、足元の相場の地合いは、「強いか弱いか」で見れば強いのですが、「高いか安いか」で見ると割高気味になっていることには配慮する必要があります。失速に転じる展開への備えは欠かせないと思われます。