割安株は株価上昇するとは限らない

 こうした状況を踏まえ、私たち個人投資家はある事実に気づかなければなりません。それは、「割安な株であっても、必ずしも株価が上昇するわけではない」ということです。

 特に初心者の個人投資家が勘違いしやすい点なのですが、株価が上昇するのは業績や割安だからではありません。その株を買う人が売る人より多いからです。

 テーマ株の株価がファンダメンタルでは説明がつかないくらい大きな上昇となるのも、「まだまだ上がる!」と思って買い上がる投資家が大勢いるからです。

 逆に、割安であっても、その株を買う人が少なければ、株価は上昇しません。今割安株の置かれている環境は、まさにこういうことなのです。今の日本株では、成長株に投資資金がシフトしているため、成長株は高値更新となる一方、割安株は動きが悪いのです。