「割安株」に魅力を感じている投資家は多いです。しかし、「割安」=「買い」と感じていれば落とし穴にはまります。割安株の魅力と注意点をまとめます。

コロナ・ショック後のパフォーマンス

 3月中旬に底打ちした後の日本株は、7月には日経平均株価がコロナ・ショック前の水準近くまでもどり、マザーズ指数は2019年の高値も突破しました。

 しかも、IT・ハイテク関連株をはじめ、上場来高値を更新している強い銘柄も珍しくありません。このような、コロナ・ショック前の株価を超えた個別銘柄に投資できていれば、今年前半の投資成績は十分プラスとすることが可能でした。

 しかし、多くの個人投資家の投資成績はあまりさえないようです。その大きな理由が、「個人投資家が買っている銘柄があまり上昇していない」ことにあります。

2013年中頃から成長株へ

 個人投資家が好んで買っている銘柄、それは「割安株」です。筆者のように成長株を中心に投資している個人投資家もいますが、それは少数派です。

 実は筆者自身も、以前は割安株を中心に投資していました。そして実際、満足のいく投資成績でした。

 ところが2013年中頃から、割安株のパフォーマンスが低下し、成長株のみが上昇を続ける状態が続いています。この傾向は7年間経過した今でも同じです。

 つまり、今の日本株は割安株よりも成長株の方が買われている、これが現実です。