日本株に長期投資で「強気」。短期は要警戒

 毎日のレポートでお伝えしている通り、私は、日本株は長期投資で「買い場」と考えています。3つ理由があります。

【1】日本株が配当利回りや買収価値から割安と判断していること

【2】コロナ・ショックをきっかけに、世界中で第4次産業革命が急速に進む見通しとなったこと

 コロナ・ショックが引き金となって、ITを活用した構造改革が世界中で一斉に進みつつあります。リモートワーク、リモート会議、Eコマースが急速に浸透しつつあります。さらに、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ分析を使った仕事革命が一段と進む見込みです。5G(第5世代移動体通信)普及が進めば、スマホを使ったビジネスが一段と拡大する見通しです。

【3】資源安メリットが来年以降に出ると考えていること

 コロナ・ショックで、原油をはじめ天然ガス・石炭・銅・鉄鉱石などの天然資源が軒並み急落しました。今は、資源安ショックで世界的に景気が悪化していますが、来年には、資源安メリットが世界景気を押し上げる局面が訪れると考えています。

 一般的に、資源急落直後は、資源輸出国も、輸入国も両方とも景気が悪化します。今がそうです。資源輸入国でも景気が悪化するのは、高値の資源在庫を抱えたまま、価格急落に見舞われるからです。高値在庫に、在庫評価損が出て、企業業績を悪化させます。

 このように、資源が急落した直後は、資源輸入国でもマイナス効果が先行します。ただし、半年~1年たって、高値在庫がなくなると、次は、資源安のプラス効果が出ます。

 短期的には、まだ日経平均株価は急落・急騰を繰り返すと考えています。まだコロナ・ショックは去っていないし、米中対立が激化する不安もあります。短期的な急落があるかもしれないことを意識しつつ、リスク管理する必要があると思います。