安値で買い、高値で売るのは「健全なひねくれ者」?

 株は、安値で買い、高値で売ると利益が得られます。これは言うのは簡単でも、実際にやるのは難しいことです。なぜか? 日経平均に連動するインデックスファンドで考えてみましょう。

 日経平均が安くなっている時に買うということは、不安材料が増え、悲観を言う人が増えている時に、買うということです。高くなっている時に売るということは、好材料が増え、楽観を言う人が増えている時に、売るということです。世の中のムードに流されない「健全なひねくれ者」でないと、安値で買い、高値で売ることはできません。

 世の中が明るくなると株を買いたくなり、世の中が暗くなると株を売りたくなる「素直な人」は、どのように売り買いのタイミングを判断したら良いのでしょうか。

 ひとつ、オススメは「つみたて投資」です。給与天引きで、毎月一定額(たとえば1万円)を、コツコツと投資していけば、ムードに流されずに、安いところでも買い続けられます。ただし、「つみたて投資」は、買い方として優れていますが、この方法では、売り方はわかりません。

 もうひとつ、オススメの売買方法があります。買いだけでなく、売りのタイミングを考えるのにも参考になる方法です。退職金などで、一定のまとまったお金が手に入ったときに使うといい方法です。

 それは、私が、過去25年間、日本株のファンドマネージャーをやっていたときに、実際にやってきた売買方法です。とても簡単な方法なので、真似しようと思えば、誰でもできます。