今週の見通し

 先週は、主要株価指数、通貨、コモディティ(商品)、暗号資産の4つのジャンルを横断した、合計23銘柄のうち、82%にあたる19銘柄が上昇しました。

 全体的に強かった要因はさまざまですが、中国の経済指標の回復が鮮明になったことが、要因の一つに挙げられると思います。先週中国で、国家統計局版と財新版のPMIが公表されましたが、ともに、景況感の良し悪しの判断の目安となり50を、上回りました。

 6月30日に公表された国家統計局版は3月以降4カ月連続の50超え、7月1日に公表された財新版は6カ月ぶりの高水準でした。ともに、新型コロナウイルスの感染拡大によって受けたダメージが、回復していることを示しています。

 中国における新型コロナウイルスの感染拡大のピークは2月でした。この2月はPMIでも40を割り込む厳しい内容でしたが、その後、感染状況が改善したこととともに、PMIの回復が目立ってきているわけです。

 足元、回復が鮮明になる中国、南部で第2波が起きつつある米国、感染拡大が止まらない中国を除く新興国。新型コロナウイルスが及ぼす影響の濃淡の差が、大きくなっています。今後、米国や中国以外の経済指標が、これらの国の回復を示すか、それがいつになるか、注目です。

 7月6日(月)は、ドイツの5月の製造業新規受注、ユーロ圏の5月の小売売上高、米国の6月のISM非製造業景況指数(総合)が、7日(火)は、ドイツの5月鉱工業生産、フランスの5月の貿易収支、8日(水)は、日本の5月の国際収支・貿易収支、9日(木)は、ドイツの5月貿易収支、10日(金)は、フランスの5月の鉱工業生産指数、インドの5月鉱工業生産などが公表されます。

 引き続き、主要国の景況感に関わる経済指標に注目です。

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