先週の結果

日経平均は2万2,500円水準を挟んだもみ合い

 先週の予測では、新型コロナの世界的な感染拡大を注視しつつ、2万2,000円台でのもみ合いを想定しました。先々週まで続いた右肩上がりの一方的な上昇は一服。上値は重くなり一方で下値も強力な金融緩和や財政政策によってサポートされ、方向感のない展開が続くことになるとしました。

 今の日経平均はナスダックで上昇が続いており、これに連動して値ガサ株のハイテク銘柄が日経平均の上昇に寄与しています。週末の動きを見ると商い自体は細っていながら、先物、インデックス買いで上昇。上に抜けるには何か新しい材料が必要となります。先週は、安値が2万2,165円(25日)、高値が2万2,693円(23日)の2万2,000円台のもみ合いで、週末は2万2,512円で引けました。

6月22日(月):前週末のNYダウの下落を受けて▲125円の2万2,353円で始まり、一時▲166円の2万2,311円まで下げた後は、時間外の米株式先物の切り返しを受けて上げに転じました。後場には一時+96円の2万2,575円まで上昇するものの、その後は買いが続かず、上値重く大引けは▲41円の2万2,437円と反落しました。

23日(火):前日の米国株式はNYダウが+153ドル、ナスダックは7日続伸し、最高値更新となったことで、日経平均は+198円の2万2,636円と買い先行に。しかし、ナバロ米大統領補佐官が「中国との貿易合意は終わった」と報じられたことで、一時▲180円の2万2,257円まで急落。しかし、同補佐官がその後に否定したことで米株先物が切り返し、後場は+256円の2万2,693円まで上昇しました。その後、利益確定売りで伸び悩み、+111円の2万2,549円と反発して引けました。

24日(水):前日の米国市場は引き続き、NYダウは+131ドル、ナスダックは最高値更新と堅調だったものの、日経平均は為替が1ドル=106円台半ばの円高進行となったのを嫌気し、前日の終値を挟んだもみ合いとなり、終値は▲14円の2万2,534円と小反落。方向感に乏しい動きでした。

25日(木):フロリダ州やカリフォルニア州で感染拡大が過去最高となったことで、前日のNYダウが▲710ドルの2万5,445ドルと大幅下落。これを受けて日経平均も▲246円の2万2,287円で寄り付くと▲369円の2万2,165円まで下げました。後場になると日本銀行のETF買いが入って株価を下支えしましたが、買いは続かず▲274円の2万2,259円と大幅反落で引けました。

26日(金):前日の米国市場は、主要3指標がそろって大きく反発したことで、日経平均も+164円の2万2,424円で寄り付きました。金融株中心に上昇し、後場には+329円の2万2,589円まで上昇し、大引けにかけては上値の重い展開となり、+252円の2万2,512円と3日ぶりの反発となりました。

 引け後の米国市場は、NYダウは▲730ドルの2万5,015ドルと大幅反落。その背景には二つの原因があり、一つは25日に新型コロナウイルスの感染者数が過去最高を更新したことで、景気回復が遅れる懸念と、もう一つはFRB(米連邦準備制度理事会)によるストレステストの結果を受けて、大手銀行に少なくとも9月まで増配や自己株買いの再開を禁止したことを嫌気。NYダウは▲730ドル、ナスダックは▲259ポイント、S&P500種株価指数は▲74ポイントと、主要3指標そろって大幅反落となりました。シカゴの日経先物は▲175円の2万2,245円でした。