株式市場の強弱材料【強材料】

強材料

【1】世界各国政府・中央銀行が、巨額の財政・金融政策の大判ぶるまい

 特に、かつてタカ派だったFRB(米連邦準備制度理事会)パウエル議長が、今や、景気・株価のためには何でもやる超ハト派に転換した効果が大。また、日本についていえば、日銀・黒田総裁が、年12兆円のペースで日本株ETF(上場投資信託)を買い続ける姿勢を続けている効果が大。

【2】予防ワクチンの開発が、想定よりも早いピッチで進展

 米国・英国・中国で、予防用ワクチンの開発が急速に進みつつあることが、株式相場の希望の灯となっています。通常ならば、5~10年かかる開発が、半年~1年で進む可能性も出ています。米国政府は、トランプ米大統領が進める「ワープ・アンド・スピード作戦」により、ワクチンの早期実現を支援しています。日本では、アンジェス・塩野義製薬などが開発を進めていますが、米・英・中と比較すると出遅れています。

 ただし、日本政府は、ワクチンの開発が先に海外で成功すれば、海外からワクチンを輸入する交渉も進めています。26日の英アストラゼネカの発表によると、同社がオックスフォード大学と開発を進める新型コロナのワクチンは今年秋にも実用化される見通しですが、来春には日本にも導入すると合意したようです。

【3】中国・米国・欧州・日本で、経済再開により景気が回復に向かう期待

 経済再開に伴い、米景気が回復に向かう期待が高まっています。一方、経済再開にともない、米国で新型コロナの感染が再び拡大していることに不安が出ています。