世界の石油消費は米国と同様、年末にかけて増加、ただし見通しの水準は鈍化

 また、以下は、第1波の最中とした、世界全体の石油消費量の見通しです。

図:世界の石油消費見通し 単位:百万バレル/日量

出所:EIA(米エネルギー省)のデータをもとに筆者作成

 米国の石油消費の見通しと同様、見通しの引き下げが続いていること、年末に平時に戻らないことが見通されていることは、世界全体の“第1波が終わっていない”、米国などで“第2波が到来している”ことが意識されている可能性があります。

 先日、OPEC(石油輸出国機構)が月報で、年後半に世界の石油需要が回復する、見通しを示しました。上記のとおり、EIAの月次レポートでも、米国単体・世界全体ともに、同様のことが示されています。

 しかし、考慮すべき点は、回復の見通しの程度です。年後半に回復する、ということは変わりませんが、だんだんと回復の見通しの程度が低下しています。これは、米国などでの第2波到来と、世界全体での第1波継続、が考慮されつつあるため、だと考えられます。