プラットフォームやサブスクに強いIT株が狙い目!

 すぽさんが今、最も成功しているのは、プラットフォームやサブスクのビジネスモデルを展開して高収益を上げているIT企業への投資。

「『インフォマート』の他に、複数の宿泊予約サイトを一元管理できるサイトコントローラーを提供する『手間いらず』、高級カメラや高級時計、ロードバイクなどに特化した中古品のネット販売を手掛ける『シュッピン』、自動車関連のポータルサイトを運営する『マークラインズ』など、IT系の高収益企業への投資で大きな成功を収めました」(すぽさん)

 現在は、コロナ・ショックによる企業業績の悪化や金融機関の破たんなどシステムリスクを警戒して、資産の半分ぐらいをキャッシュ化。守りのスタンスで投資しているというすぽさん。3月の大暴落に続く二番底形成もありうる、と考えていると言う。

「とはいうものの、全体として見れば、平均して年数%程度のリターンを期待できる金融商品が株式です。なので、長期的に株式市場に身を置いていることが最も重要。もし株式投資が向いてないと感じる方は、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)を使ったインデックス投資(インデックスファンドへの投資)でいいと思います。株式投資で長期的に平均以上の成績を残したいのであれば、企業分析能力が重要です。自分が株を買った会社が、どのようなお客さんに、どのような値段で売り、どれぐらい利益を上げているのか。その仕組みを捉えることが大切です」(すぽさん)

 投資スタイルは人それぞれ自分にあったものがベスト。「お買い得や割安という言葉が好きなら割安株(バリュー)投資、新しい企業に対する好奇心があって、企業の業績を分析する労力をいとわないなら、私のような成長株(グロース)投資。自分の好きな道を探して投資しましょう!」と、すぽさんは初心者にエールを送った。

※本記事は2020年5月15日現在の株価データなどによるものです。

すぽさんプロフィール

 人気ブログ「すぽさん投資ぶろぐ」で自身のポートフォリオや注目成長株の企業分析を惜しげもなく公開。当初は中国株投資がメインだったが、リーマン・ショック後、日本株に切り替え、以来「高成長」「ビジネスモデル」「割安」の3つを軸に置いた中長期投資にシフト。長年の丹念な銘柄研究で億単位の資産形成に成功したこともあり、2018年に約20年間勤務した会社を辞め、専業投資家に。最近はクリエーター系SNS「note」でも独自の投資理論や投資哲学をテーマに記事を執筆している。

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