マイクロソフト

 マイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)はおそらく全てのIT企業の中で最もエンド・ツー・エンド、すなわちネットワークの中心、つまりデータセンターからネットワークの末端、つまり個々の社員のノートパソコンまでのあらゆる局面でリモートワーク向けのサービスを包括的に提供している企業だと言えるでしょう。

 最近発表された同社の第3四半期(3月期)決算はEPSが予想$1.25に対し$1.40、売上高が予想337億ドルに対し350.2億ドル、売上高成長率は前年同期比+14.6%でした。

 プロダクティビティ&ビジネスプロセス売上高は+15%の117億ドルでした。

 インテリジェントクラウド売上高は+27%の123億ドルでした。アジュールは+59%でした。

 モアパーソナルコンピューティング売上高は+3%の110億ドルでした。

 グロスマージンは69%でした。これは2bp改善しました。営業マージンは37%でした。これは3bp改善しました。

 コマーシャル残存パフォーマンス義務は890億ドルでした。前年同期は720億ドルでした。

 コマーシャル売上高に占めるアニュイティー比率は92%でした。前年同期は90%でした。

 コマーシャル受注は+7%でした。

 営業キャッシュフローは+29%の175億ドルでした。フリー・キャッシュフローは+25%の137億ドルでした。

 新型コロナウイルスは同社にはほとんど影響を与えていません。チームズ、アジュール、ヴァーチャル・デスクトップなどは利用が増えています。

 3月最終週ライセンシング売上高に減速が見られました。またリンクトインの広告が減速しました。

 ウインドウズOEMとサーフェスはリモートワーク、リモート・ラーニングからの需要増が見られました。

 ゲーミングは新型コロナウイルスで在宅が増えた関係で利用が増えています。

 チームズでは1日当り2億のミーティングが開かれました。チームズのDAUは7,500万人です。

 新型コロナウイルスで「コードを書けない人(no-code/low-code)」向けアプリの必要性が高まっています。パワー・プラットフォームは340万人の市民デベロッパーに利用されています。もしエクセルを使える人ならパワー・プラットフォームを使ってアプリを作ることができます。それによりヴァーチャル・エージェントや自動化されたワークフローやデータ分析ができます。

 スウェーデン健康サービス省、シアトルの非営利ヘルスケアプロバイダーなどがパワー・アプリを利用して緊急医療物資の追跡を行いました。

 Xbox Liveは9,000万人のアクティブ・ユーザーに到達し、Xbox Game Passの課金顧客は1,000万人に達しました。

 アジュールはネットワークのエッジにまで延長できる唯一のクラウド・サービスであり開発環境、インフラストラクチャ・スタックなどを通じて一貫性のあるサービスを提供しています。これは5Gの普及と合わせてウルトラ・ロー・レイテンシー(ULL)体験を提供することを可能にします。

 第4四半期のCOGSは115.5~117.5億ドルを見込んでいます。営業費用は118~119億ドルを見込んでいます。「その他金利費用」の項目は1億ドルの赤字を見込んでいます。実効税率は18%を見込んでいます。