ホントに保守的?株ではリスクを取る日本人

 一般的には、家計金融資産に占める預貯金の比率が高いのは、日本人は保守的・安定志向が強く、安全資産を好むからと説明されます。

 一方、これまで各種のデータを確認してきましたが、集計された統計の値を見る限り、個人投資家は、株式やETFではリスクを取りにいく姿勢が強いようです。“かなりクセの強い”売買をする傾向があります。個人間でリスクの取り方に極端な差異があるのかもしれません。

 企業業績の悪化やまだまだ予断を許さない新型コロナウイルスの影響により、今後の株価の見通しは難しく、配当や株主優待も、これまでのアベノミクス・異次元緩和の下で行われてきた方針と変わる可能性があります。

 iDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAといった優遇制度を使って、リスクのバランスを取りつつ、老後に備えた長期の資産形成が根付くのかも含め、個人投資家の投資傾向に変化があるのか、新しく投資を始めた個人投資家がどのような行動を取るのか、注目です。