19日の日経平均株価は595円高の1万9,638円。節目と見られている、1万9,500円を超えました。まだ統計は出ていませんが、外国人が買った可能性が高いと思います。今後、外国人はどう動くのでしょうか?
外国人が買えば上がり、売れば下がる日本株
外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売る傾向があるので、短期的な日経平均の動きはほとんど外国人によって決まります。外国人が買い越しの月は日経平均が上昇し、外国人が売り越しの月は日経平均が下落する傾向が、過去30年続きました。
以下に2018年以降の日経平均の動きと、外国人の売買動向を示しています。ご覧いただくとわかる通り、日経平均が高値を取るのは、外国人が買っている時です。日経平均が安値を付けるのは、外国人が売る時です。
日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と日経平均先物の合計):2018年1月4日~2020年4月14日(外国人売買動向は4月3日まで)
外国人が買っている時、当然ですが、国内投資家は売っていることになります。外国人が売っている時は、国内投資家は買っています。したがって、「国内投資家が日本株を買っている時、日経平均は下がり、国内投資家が日本株を売っている時、日経平均は上がる」とも言えます。
このように、外国人が日本株を動かすようになったのは、1990年代からです。1980年代まで(日経平均が史上最高値・3万8,915円をつけた1989年12月まで)は、日本人が日本株の動きを決めていました。日本株の動きを外国人が決めるようになってから、既に30年が経過しています。
私は、過去25年間、日本株のファンドマネージャーをやってきましたが、外国人売買動向を重視しながら、売買していました。外国人が買う時にいっしょに買い、外国人が売る時にいっしょに売っていれば、大きな間違いをしないで済みました。
ファンドマネージャー時代、その戦略を「コバンザメ戦略」と呼んでいました。ちょっと情けない話ですが、1990年代以降はそれが最も効率的にマーケットの流れを取る手段でした。