売買代金ランキング(5銘柄)

1 アンジェス(4563・東証マザーズ)

 新型コロナウイルスのワクチン開発に、日本企業として最速で名乗りを挙げたのがアンジェスでした。5日に、大阪大学と共同で新型コロナウイルス対策のための予防用DNAワクチンの開発に乗り出すと発表。短期間で製造プロセスを確立することが可能で、製造は設備を持つタカラバイオが担当すると。

 6カ月以内のできる限り早い時期の臨床試験開始を目指すとし、24日には非臨床試験用のワクチンの原薬が完成したとも発表。26日に非臨床試験を開始したようですが、非臨床試験なので動物に投与した段階です。この次が人への投与を行う臨床試験。有効性が示されれば、世界を救う!「頼むぞ、アンジェス!」、そんな投資家の想いが込められ、地合いに逆行して急騰しました。

2 ワークマン(7564・ジャスダック)

 業績好調は相変わらず、2月の既存店売上高も前年同月比27.3%増でした。天候が悪かろうが、暖かかろうが寒かろうが、それに対応した衣料が存在するワークマンには影響無し。ただ、それも強烈なベア相場にあっては関係無し…。

 2月の月間騰落率▲25.5%(上場来2番目の下落率)に続き、3月も▲10.4%と値を崩しました。現金化を急ぐ投資家にとって、足元業績など関係なし。さらにいえば、前年度末の終値5,700円を3月中旬まで上回っていたことで、現金化どころか“益出し(利益確定)”できる数少ない銘柄だったはず。「業績」から始まった大相場は、「需給」で壊れました。

3 ジーエヌアイ(2160・東証マザーズ)

 信用買い残の比率が高い人気バイオ株なだけに、マザーズ全体の地合い悪化には逆らえません。とはいえ、いくつかの好材料もあり、3月の月間騰落率が▲0.8%にとどめたのは大健闘といえるでしょう。

 新型コロナウイルスに関連するところでは、10日に子会社が武漢市の病院で行われている臨床試験にピルフェニドン治療薬を提供して支援していると発表。その他では、23日にエーザイとのライセンス契約締結も発表していました。なお、単にジーエヌアイの特徴ですが、「前場の開始直前」とか「前場の場中」にリリースを出す傾向があるようで…。

4 マクドナルド(2702・ジャスダック)

「あのマクドナルド株でもこんなに売られるのか…」といった2月でしたが、3月はリバウンド。新型コロナウイルスによる自粛の影響が外食セクターに直撃するなか、「マクドナルドの影響は軽微」との認識が徐々に広がりました。

 実際、6日付の一部国内証券のレポートでは、株価下落を受けて投資判断を最上位「A」に引き上げていました。ディナータイムの強化で売上高の強化が見込めると指摘。新型コロナウイルスの影響も小さいため、2020年12月期の営業利益見通しを前回予想時より引き上げると。

5 ミクシィ(2121・東証マザーズ)

 気付けば、とんでもない高配当株と化しました…。23日、2020年3月期の業績予想を営業利益でいえば前回予想の前期比78%減から62%減に上方修正(いずれにしても大幅減益ですが)。それと併せて、通期の1株当たり配当金110円は前回予想を維持しました。19日に付けた安値1,340円で計算すると、1株110円配当なら配当利回りは8%超!

 大幅な減益になると減配していますが、それでも前期比10~26円の減配にとどめています(これまでは)。今の水準なら、来期も高配当株でしょう(だからどうした? ですが…)。ちなみに、新型コロナウイルスに伴う自粛や休校措置などで“巣ごもり消費”の傾向が強まるとの見方から、「スマホゲームには追い風」という見方があります。これ、本当ですかね?