結論:損切りだけが投資ではない!新しい投資スタイルとしての長期投資家になってみよう

 iDeCoやつみたてNISAのこうした制約を嫌っている人の多くは、損切りの戦術が活用できないことを嫌う理由としています。こうした投資家は投資資金も潤沢です(ゼロから始めるのではなく、すでに数百万円以上の資金を持っている)。また、売買回数ももともと多く設定しています。

 しかし、ゼロから始めるiDeCoやつみたてNISAの投資は、長期×積み立て×分散投資を前提としていて、おのずと売買戦略も違ってきていいはずです。

 投資指南本を読んでいて必ず出てくる「損切り」は、長期積立投資家があまり気にしなくていいことです。出口戦略(iDeCoなら60歳前、NISAなら非課税投資期限近くでの売り抜け)は意識するべきですが、短期的に「損切りして、再エントリー」という考え方はしなくてもいいのです。

 普通の会社員は、毎日のようにマーケットウォッチして、売買指図を出すことはできません。売買頻度は低いほど投資の負担は下がります。個人的には、仕事やプライベートの時間をしっかり充実させ、投資については年に数回くらいチェックするだけのほうがいいでしょう。

基本的に買い増し続けるだけ(ただし分散投資はする)」という新しい投資スタイルをぜひ試してみてください。