NYダウが早い段階で2万ドルを回復するかに注目

 確かに、これまでの株価の下げ幅やスピード、ファンダメンタルズ分析などのあらゆる面で「下げ過ぎ感」が出てきている他、テクニカル的にも下げ渋りの雰囲気は感じ取れ、株価が反発する場面もありそうですが、そこから先の株価の上値追いへと乗り切れないのが、足元の相場の難しさと言えます。

 その背景のひとつが、米国株市場の下落基調が落ち着いていないことです。

 先週末20日(金)のNYダウ平均株価は1万9,173ドルとなり、節目の2万ドル割れだけでなく、トランプ米大統領が就任した時の株価(2017年1月20日終値の1万9,827ドル)をも下回ってしまい、「トランプラリー」が終息したことになります。今週のNYダウが早い段階で2万ドルを回復できるかも今週の注目点です。

 ちなみに、「トランプラリー」が終息したということで、国内の「アベノミクス相場」の始まった2012年11月下旬を起点としたギャン・アングルについても確認しておきます。

■(図4)日経平均の週足チャート(2020年3月19日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週末時点で見ると、3×1ラインが1万6,000円、4×1ラインが1万3,600円、8×1ラインが1万1,100円あたりになります。節目の1万5,000円も含め、相場が崩れてしまった際には意識されるかもしれません。