中長期的なメドは先週と変わらず

 その結果として、「値動きは荒いが方向感に欠ける」ことになったため、中長期的な視点で相場を捉えると、前回とあまり状況は変わっていません。

■(図2)日経平均の週足チャート(2020年3月19日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図2は日経平均の週足チャートですが、先週のローソク足の株価位置は前回も紹介したトリプル・トップの「ネックライン」および、ギャン・アングルの「8×1ライン」のところで踏みとどまっており、引き続き意識されることになりそうです。

 同様に、株価が戻りを試す展開となった場合は、前回と同様にTOPIX(東証株価指数)のギャン・アングルとNT倍率(日経平均÷TOPIX)で計算したものがメドになります。

■(図3)TOPIXの週足チャート(2020年3月19日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週末時点での2×1ラインが1,330p、3×1ラインは1,475p、4×1ラインは1,620pあたりです。それぞれに、先週末時点のNT倍率(12.89倍)を掛けて日経平均を単純に計算すると、2×1ラインは1万7,143円、3×1ラインは1万9,012円、4×1ラインは2万881円となります。

 なお、NT倍率自体は、日経平均の指数寄与度の大きいソフトバンクの株価が下落していたこともあって、前週の13.81倍から低下しています。