経験則では、投機筋は日経平均先物の買戻しのタイミングをはかっている

 ここから先は、経験則に基づく、筆者の推測です。弱気筋が相当売りポジションを積み上げている状態ですから、ここから先は、先物の買戻しが入りやすいと考えられます。日経平均がさらに下がる過程では、投機筋は利益確定の先物買戻しを行うと考えられます。

 逆に、日経平均が急反発する局面でも、投機筋は損失の拡大を抑えるために、損失確定の先物買戻しを行うと考えられます。あくまでも筆者私見ですが、裁定残高から読み取れることは、日経平均反転の時期が近づいている可能性があるということです。

日本株は割安、長期投資で買い場と判断

 3月17日時点で、東証一部の平均配当利回りは、3.1%まで上昇しています。また、東証一部の平均PBR(株価純資産倍率)は0.92倍まで低下しています。解散価値と言われる1倍を下回っています。こうした指標から、日本株が配当利回りや買収価値から割安であることがわかります。

 今後、投機筋の先物売りが減り、買戻しが入り始める時には、日経平均の反発が見込めると予想しています。

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