2.新型肺炎で注目される医薬品関連企業

 新型肺炎関連で物色されやすいのは医薬品関連企業でしょう。ワクチンでは、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)や、フランス企業でインフルエンザワクチンなどを展開するサノフィ(SNY)が開発を進めると公表、バイオ医薬品会社、ノババックス(NVAX)も開発を目指していると報道されています。

 また、ノルウェーやインド政府、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などで創設されたCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)は、イノビオ・ファーマシューティカルズなどとの提携を発表しています。ワクチン開発の成功は通常時間がかかるため、現時点でどの会社が一番乗りとなるかは分かりませんが、頭の隅に残しておきたい材料です。

 治療薬では、ギリアド・サイエンシズ(GILD)のエボラ出血熱の治療向けに開発していた治験薬の「remdesivir」を新型肺炎の治療にも使えないか模索しているもようですが、一方で、この薬の転用に関する特許を中国が取得しようとしているという報道もあり、本当に恩恵を受けるのかは未知数です。