今後は75日移動平均線の攻防。予想レンジは?

 新型肺炎の動向についても、残念ながら国内で亡くなられた方が出てしまった他、感染者の増加も懸念される状況にあります。事態が収束に向かってくれれば良いのですが、今後も感染が拡大してしまい、日本が「感染当事国」として見なされるようになってしまうと、外国人投資家からの買いが手控えられる可能性があります。

 そして、先週の米国株市場では主要3指数(NYダウ平均株価・S&P500・NASDAQ総合)が史上最高値を更新していたにもかかわらず、その動きに日本株がついていけなかったことも考慮すると、思っている以上に株価が下振れてしまうシナリオがくすぶっている点には注意する必要があるかもしれません。

 したがって、今後の日経平均は、まずは75日移動平均線の攻防を中心として、下の図3のように25日移動平均線を基準とするエンベロープのマイナス3%への範囲内で下げ止まれるか、そして25日移動平均線まで戻せるかがメインの予想レンジとなりそうです。

■(図3)日経平均(日足)のエンベロープ(25日移動平均線・2020年2月14日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成