各国は悲観的な見通しだが、4-6月期から生産は戻る想定

 世界経済はリーマンショック後の2009年以来のマイナス成長に陥り、発生源の中国は3%成長に半減、中国と関係の深いアジアの新興国経済が大きな打撃を受け、オーストラリアはマイナス成長、他の先進国も下方修正のリスクが大きいとかなり悲観的な見通しです。しかし、一方で4-6月期から生産は戻る動きと楽観的な想定となっています。ただ、元の水準に戻るのは2021年半ばになり時間がかかる見通しとなっています。生産が戻る時期が遅れれば遅れる程、GDPが元の水準に戻るのは2021年半ば以降になることになります。

 現在の株高進行中のうちに、感染拡大のピークが過ぎるとか、収束に向かっているとかの報道が伝われば、株と金利のギャップを株安で埋める方向は避けることができるかもしれません。逆に感染拡大が長引き、影響を受けた経済指標が発表されてくると景気悪化に焦点が移り、株安で埋める方向に進むかもしれません。それまでは、ドル/円は米長期金利が現在の水準である限り、狭いレンジで動くことになりそうです。