規模最大のREIT型ETFが信託報酬を大幅引き下げ!

 最近普及が拡大している一般NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座でこうしたREIT型ETFに投資すれば、その売買益や分配金は最長5年にわたり「非課税」となります。すでに株式や株式投信を保有されている個人投資家は、REIT、REIT型ETF、REIT型公募投信に投資することで、リスク分散効果(ポートフォリオ効果)を期待することが可能です。なお、ファンドを選ぶ際は、コスト(売買手数料や信託報酬)にも注目したいと思います。

 図表4のなかで、運用総額トップの「NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信」(東証コード:1343)は、運用会社の野村アセットマネジメントが同ETFの経費率(信託報酬率)を「2月13日(NISAの日)に現行の0.32%から0.155%(年率)へ引き下げる」と発表しました。

 この経費率は、REITに分散投資するインデックス型公募投信やREIT型ETFの経費率として「国内最低水準」とされます。資産別のリスク特性、投資口座の節税効果、流動性(運用総額や売買高)に加え、運用コスト(経費率)も意識しながらETFを比較検討したいと思います。

 REITは「商業用不動産の証券化投資商品」であり株式ではありません。本年1月にみられたように、投資環境が再び不透明となり、債券が買われる(市場金利は低下する)局面では、REITやREIT型ETFは株式より優勢となりやすい可能性があります。あらためて、ポートフォリオ全体のリスク(リターンのブレ)を緩和する効果を期待したいと思います。

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