押し目買いのリターンの期待値は高くない?

 最後に、日経平均のボリンジャーバンドを週足でも見ていきます。

■(図5)日経平均(週足)のボリンジャーバンド(2019年12月30日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先ほどの図3の日足ではバンドウォークが崩れている点を指摘しましたが、週足ではバンドウォークが継続しており、上昇基調が維持されています。昨年末時点でのプラス1σは2万3,362円ですので、この株価水準辺りで下げ渋ることができれば、株価の戻りを狙った買いを入れるポイントと考えることができます。

 ただし、以前のレポートでも触れた通り、日経平均が下げ止まらなければ、その後の調整が大きくなりそうであることは認識しておくべきですし、昨年末にかけての日経平均は連日で最高値を更新する米国株の動きについていけず、あまり上昇しなかったことにも留意する必要があります。そのため、足元の相場環境は押し目買いによるリターンの期待値は高いとは言い難く、「休むも相場」に徹するか、押し目狙いでも早めの手じまいを心がけるなど、取引の機動力が試される週になりそうです。