2016年の繰越損失は2019年の利益とぶつけて使いきるべし!

 株式投資で生じた損失の繰り越しができるのは最大3年間です。したがって、2016年に生じた損失を繰り越せるのは2019年までです。それ以降の損失は切り捨てとなり、利益との相殺はできなくなります。

 もし2016年からの繰越損失がまだ残っていて、現時点で実現している2019年中の利益だけでは損益通算がしきれない場合は、含み益のある保有株の売却(=益出し)により利益を計上させ、できるだけ2016年からの繰越損失と損益通算させるようにしましょう。

 これにより、売却した保有株については繰り越した損失の範囲内であれば税金(利益に対して20.315%)がかからなくなり、節税の効果が得られます。

 2017年、もしくは2018年からの繰越損失は2020年に繰り越しできるので慌てて益出しする必要もありませんが、可能であれば益出しをして損益通算をしておくのも一考です。

 益出しにより売却した株式を今後も保有をしたいのであれば買い戻せばよいでしょう。現時点での株価(当初買った時よりも高い株価)にて再取得することになります。

損出しすれば今年の利益を圧縮できる!

 過去の売却損の繰り越しがなく、2019年の実現損益プラスという方は、もし保有株に含み損を抱えているものがあれば、それを売却(=損出し)することで税金を減らすことができます。

 含み損を抱えている株を売却したのち、再び買い直すこともできますが、塩漬け株など大きな含み損が生じていた株であれば、その株への投資は見込み違いだった可能性が高いです。無理に買い直しをせず、他の有望な株に資金をシフトさせた方がよいと思います。