「損切り」の実行で大きく負けないようにする

 株式市場はいつも右肩上がりに上昇してくれるわけではありません。相場環境がよければ、よほど売買のタイミングや銘柄選定を誤らない限りは大きく損をすることはありません。でも、ひとたび相場環境が悪化すると、これでもかというほどの下落をみせることがあります。適切な対策を講じなければ、投資資金が半分に減ってしまうことなどあっという間です。

 よって、株式市場が軟調な局面に入ったとき、投資資金の目減りをできるだけ防ぐことが、株式投資で資産を大きく増やすためには重要です。そのための対策が「損切り」です。

 株式投資で満足のいく成果を上げられているのは10人に1人ほどといわれています。そして、損切りをしっかりと実行できている個人投資家も、10人に1人ほどしかいないと思われます。損切りを適時適切に実行するだけで、株式投資で勝ち組に入れてしまうと言っても過言ではありません。

 でも、買い値より値下がりした株を売却して損失を確定するという行動は、確かに抵抗があるのも事実です。ですから、何度も練習して、ベストのタイミングで損切りができるようにしておきましょう。筆者のように、株価が買値より下がって損切り価格に達したら、何も考えずにただ淡々と売り注文が発注できるようになればしめたものです。

 しかし、中にはどうしても損切りできないという方もいらっしゃると思います。そんな方は、以前コラムも参考にしていただき、可能な限り大きな損失を出さないように気をつけるようにしてください。