NY金先物価格は短期的には1,400ドルと1,500ドルのレンジ相場か?
短期的に反落しているものの、長期的には、国内外ともに引き続き、金価格は記録的な高値水準にあります。ニューヨーク金先物(NY金)価格はおよそ6年半ぶり、国内金小売参考価格はおよそ40年ぶりの水準です。
図:国内外の金価格の推移 (1975年1月~2019年11月11日まで)
短期的に、NY金は以下のように8月後半をピークに反落気味ですが、6月半ばから8月半ばに一時的にもみ合った、1,400ドルから1,450ドルあたりの水準で下げ止まると考えています。
図:NY金先物価格の推移(期近、週足、終値)
6月半ばから8月半ばは、10年7カ月ぶりに実施された米国の利下げが大きな話題になったタイミングでした。先述の図「金相場堅調を長期的に支える諸要因」の代替通貨や世界的な通貨安競争という要因で金が買われたと考えられます。
現在の金相場は、短期的には米国の金融政策の動向に強く影響される可能性があります。短期的には利下げが行われる可能性がある、あるいは実際に今後も利下げが行われる、などの米国の金融政策に関わる材料が、目先、金相場を反発させる材料になると考えています。
12月に、今年3回目の利下げ実施が予想されている中、12月10、11日のFOMC(連邦公開市場委員会)に向けて、金相場の下値は限定的で利下げを期待するムードが高まれば高まるほど、反発色を強める可能性があると考えています。