ウエルズ・ファーゴ
ウエルズ・ファーゴ(WFC)の第3四半期決算はEPSが予想1.18ドルに対し92セント、売上高が予想213.2億ドルに対し220.1億ドル、売上高成長率は前年同期比+0.3%でした。
純金利収入は116億ドルでした。これは2018年第3四半期より4.7億ドル減りました。純金利収入が減った理由は市中金利の低下です。
非金利収入は104億ドルで、前年同期より10億ドル増えました。
純金利マージンは▲16bpの2.66%(前年同期は2.94%)でした。
非金利費用は38.99億ドルで、これは前年同期より0.46億ドル減りました。
エフィシェンシー・レシオは69.1%(前年同期は62.7%)でした。
貸倒引当金は106億ドルで、第2四半期より0.1億ドル増えました。損金計上額は6.45億ドル(前年同期は6.8億ドル)でした。損金計上比率は0.27%(同0.29%)でした。
支払い遅延ローン残高は59.82億ドル(同72.36億ドル)でした。支払い遅延ローン比率は0.63%(同0.77%)でした。
平均融資残高は9,498億ドルで、前年同期より103億ドル増加しました。平均預金残高は1.29兆ドルで、前年同期より0.25億ドル増加しました。
ROAは0.95%(前年同期は1.27%)でした。ROEは9.0%(同12.04%)でした。ROTCEは10.7%(同14.33%)でした。CET1 capital ratioは11.6%(同11.9%)でした。1株当たり有形簿価は40.48ドル(同37.55ドル)でした。
ウエルズ・ファーゴは長い間、CEOが空席となっていましたが、ようやくBNYメロンのCEOを務めていたチャールズ・シャーフがCEOに決まりました。彼はJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOのアシスタントをやっていたことがあり、その意味で英才教育を受けた経営者だと言うことができるでしょう。
ウエルズ・ファーゴが生え抜き以外の人間をCEOに指名するのはここ数十年で初めてのことです。これはFRBが「CEOは外部の人間を入れること!」と条件をつけたためです。
チャールズ・シャーフが同行でやるべきことは、まず社風を改革し、数字達成のためなら何でもやるというような過剰な能力主義を改め、顧客本位な営業に徹することでしょう。それが認められ、FRBから総量規制が解除されると、初めて腕まくりして本業に取り組むことができると思います。
もともと同行は、米国の銀行界で最も良いブランドネームであるし、スキャンダルで業績が落ち込んだとはいえ、まだまだ収益力やバランスシートの強さには問題はないため、ある時点で復活してくると思います。