EU離脱問題で109円手前まで買われたドル/円

 先週17日(木)、ドル/円は109円手前まで買われました。英国がEU(欧州連合)との離脱草案合意との報道がきっかけでしたが、それ以上の力はなく、3日連続の陰線となりました。

 陰線とは、1日の始値が終値よりも円高の水準になることです。3日連続の陰線は通称「三羽がらす」と呼ばれ、天井圏で現れる売りサインを示しています。三羽がらすとなった背景は、これまで円安を引っ張ってきたEU離脱問題が、英国政府と議会との足並みがそろわないことから、不透明感がいまだ払拭できていないことや、米中貿易問題も部分合意したとはいえ、合意文書の署名までは警戒心が残っていることが背景にあるようです。しかし、売り圧力も続かず、1ドル=108円を割る力もありません。