「日経平均だけが強い」可能性も?

 また、前回のレポートでは日経平均の上値メドとして、昨年12月3日高値の2万2,698円にも注目しましたが、先週の高値は18日(金)につけた2万2,649円ですので、50円ほど届かなかったことになります(下の図2)。

■(図2)日経平均(日足)の動き その2(2019年10月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 確かに50円ほどであれば、企業決算動向次第では比較的簡単に上抜けることも想定できますし、その後の上値についても前回紹介したエンベロープの+6%付近が意識されるかもしれません(下の図3)。

■(図3)日経平均のエンベロープ(25日MA基準)(2019年10月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週末時点の+6%は2万3,000円台に乗せています。とはいえ、+6%まで一気に上値をトライするというよりは、決算動向をにらみつつ、足元でうろついている右肩上がりの+3%のラインに沿った展開の方が自然かもしれません。

 ただし、注意しておきたいのは、「日経平均だけが強い」可能性があることです。先ほどの12月3日高値に注目してTOPIX(東証株価指数)のエンベロープで確認すると、まだ距離が残っていますし、+3%ラインで跳ね返される格好になっています(下の図4)。

■(図4)TOIPIXのエンベロープ(25日MA基準)(2019年10月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成