関東圏を直撃して大きな被害をもたらした台風19号。これを機会に、株式投資で不測の事態が起きた時の備えについて考えてみませんか?

日本各地に甚大な被害を引き起こした台風19号

 10月12~13日にかけて日本列島、特に関東圏を直撃した巨大な台風19号。被害を受けた地域にお住まいの皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げます。

 前回の台風15号以前、これ程強い勢力を維持したままの首都圏上陸は筆者も記憶になく、台風の中心が筆者の住まい近くを通過したこともあり、一時は暴風雨に恐怖を感じるほどでした。

 今回の台風襲来は、土曜~日曜日にかけてでしたので、株式市場は開いていませんでした。でも、平日の昼間に台風が襲来することもあります。

 また、台風以外にも、地震、雷、火山の噴火など、さまざまな自然災害の可能性があります。それにより、売買の注文ができなくなることも大いに考えられます。

 株式投資を行うに当たり、こうした自然災害による不測の事態が起きたときに備え、どのような点に気を付けるべきかを考えたいと思います。

筆者が考える「最悪の事態」とは…

 筆者は、株式投資をするときは、全ての可能性を排除せずにリスク管理を行うべきと思っています。

 したがって、最悪の事態を想定し、そうならないようにするには、どのような行動を取るべきかを考えるようにしてください。

 筆者が考える最悪の事態とは、例えば次のようなケースです。

・A社の株価が大きく上昇すると考え、現物のみならず信用取引も使い、レバレッジをかけて手持ち投資資金の約3倍の金額をA社に集中投資していた

・巨大台風がA社工場を直撃し、生産ラインが完全にストップ。復旧までに2~3年かかるほどの甚大な被害を受けた

・大規模な停電・通信障害により、株式市場での売買注文の発注が不可能に(株式市場自体は動いている)

・A社株は甚大な被害を嫌気して約40%の下落

・A社株の急落により信用取引の評価損が膨らみ強制決済。手持ち投資資金の全額を失う